2017年度第七回GBSセミナー(12/25実施)

[:ja]日程 : 2017年12月25日(月)
時間 : 18:00 – 19:00
会場 : 理学部1号館839号室

講演タイトル:誰も眠ってはならない ~ 微量元素分析の次にくるもの

講演:平田 岳史 教授(地殻化学実験施設)

要旨:
 私達は20年以上にわたり超微量元素分析や精密安定同位体分析を行ってきました。かつては専門的な知識や高度な分析技術をもつ者だけが入手できた化学情報が、最近の急速な分析技術の進歩により、多くの研究者が最先端化学データ(重元素安定同位体、精密年代、元素イメージング情報、等)を活用できるようになりました。こうした分析手法の開発動向は、端的に言えばデータの精密化(高精度化)や高感度化、さらには分析空間分解能の向上という、既存の技術の”延長線上”にあったと言えます。その一方で、分析要請は飛躍的に硬度化・多様化しています。将来の地球科学あるいは環境科学分野の分析要請を応えるためには、これまでの延長的研究開発は通用せず、思い切った方向転回、あるいは革新的な技術導入が必要となってきています。こうした背景を受け私達は、(1) 高速イメージング分析技術、(2) 高感度高速ナノパーティクル分析、(3) 質量分析法と分光法による複合分析法、の3課題を重点的研究開発課題にとりあげ、これから5年間で集中的に研究開発を進めようと考えています。どのような目的で、またどのような手法でこれらを実現しようとしているのかを議論させていただきたいと思います。[:]