日時:2023年4月24日(月) 17:30~18:30(発表45分,質疑15分)
講演者:後藤和久 教授
場所:理学部1号館105号室(Zoomとのハイブリッド形式)
演題:イベント堆積物研究―K/Pg境界の大量絶滅から南太平洋の災害神話まで―
要旨:
地球史上で発生した突発的かつ巨大なイベントは,生物の大量絶滅や進化の重要なきっかけの一つとなってきた.人類史上でも,巨大地震や津波,火山噴火などのイベントが度々発生し,文明や文化の衰退の原因となった可能性も指摘されている.イベント堆積物研究は,イベント(ハザード)そのものの理解だけではなく,環境や人類を含む生物に及ぼした影響や,その後の回復過程を紐解くことでもある.したがって,堆積学だけでなく地球科学の諸分野に加えて文理を問わず学際的な研究が必要となる.今回の発表では,イベント堆積物研究の事例として,K/Pg境界の大量絶滅研究のレビューと,新しく取り組み始めた南太平洋の災害,環境,人類史に関するプロジェクトについて紹介する.